COLUMN
コラム
  1. HOME
  2. COLUMN
  3. トレーラーハウスの基礎知識
  4. コンテナハウスとトレーラーハウスの違いを徹底解説

コンテナハウスとトレーラーハウスの違いを徹底解説

近年、個性的な住まいや店舗、オフィスとして注目を集めている「コンテナハウス」と「トレーラーハウス」。どちらも移動や設置の自由度が高く、従来の住宅にはない魅力があります。一方で、法律上の扱いや設置条件、コスト、使い勝手など多くの違いも。そこでこの記事では、両者の特徴やメリット・デメリット、よくある疑問までを解説します。

コンテナハウスとトレーラーハウスの基本的な違い

まずは両者の違いから説明します。

法律上の扱い:建築物と車両の違い

コンテナハウスは、建築基準法上の「建築物」として扱われます。設置には建築確認申請が必要で、建築基準法や都市計画法、消防法など各種法令を遵守しなければなりません。建築用コンテナを使用し、JIS規格などの基準を満たす必要があります。

トレーラーハウスは、原則として「車両(被牽引自動車)」扱いです。タイヤ付きのシャーシと居住空間が一体となった構造で、エンジンは持たず牽引車で移動します。随時かつ任意に移動できる状態を維持していれば建築物とみなされず、建築確認申請や固定資産税の対象外となります。ただし、土地に定着したり、ライフラインを恒久的に接続したりした場合は建築物扱いとなることもあります。

設置条件と基礎工事の有無

コンテナハウスは、設置時に基礎工事が必須で、地面に固定し、建物としての安全性や耐震性を確保します。設置場所の地盤調査や造成工事が必要になることもあります。

トレーラーハウスは、タイヤ付きのシャーシが土台となるため、原則として基礎工事は不要です。設置時は水平を保つためのジャッキや簡易的な支持具を使います。地盤が柔らかい場合は簡易的な地盤改良を行うこともありますが、コンテナハウスほど大掛かりな工事は不要です。

移動性と輸送コストの比較

コンテナハウスは、設置後の移動は基本的に想定されていません。移動する場合はクレーンや大型トラックを使い、再度基礎工事が必要です。輸送コストはコンテナの大きさや距離、設置場所の条件によって大きく変動します。

トレーラーハウスは、車両として牽引車で移動できるのが大きな特徴です。公道走行が可能ですが、牽引免許や牽引車が必要です。車両の大きさによっては特殊車両通行許可が必要な場合もあり、移動には一定のコストがかかりますが、一般的にコンテナハウスよりは移動のハードルは低いと考えられます。

コンテナハウスのメリットとデメリット

次に、コンテナハウスのメリット・デメリットを見ていきましょう。

コンテナハウスのメリット

コンテナハウスには、構造の強さや設計の柔軟性、設置のスピード感など、一般的な住宅にはない独自の利点があります。以下に、主なメリットを具体的に紹介します。

・耐久性・耐震性が高い

建築用コンテナは鉄骨構造で非常に頑丈。耐用年数も長く、適切なメンテナンスで40年以上使える例もあります。

・デザイン・間取りの自由度が高い

複数のコンテナを連結したり積み重ねたりできるため、広い空間や多層階の建物も実現可能。外観や内装も自由にアレンジできます。

・工期が短い

コンテナ自体が完成品なので、現場での工事期間が短く済みます。

・再利用・増改築がしやすい

不要になった場合は移設や売却、別用途への転用も比較的容易です。

コンテナハウスのデメリット

コンテナハウスには法規制や設置条件、快適性の面などで注意すべき点もあります。導入前に知っておきたい主なデメリットを整理しました。

・建築確認申請・基礎工事が必須

建築物扱いのため、法令遵守や各種申請、基礎工事が必要。設置場所や用途地域によっては建築できない場合もあります。

・断熱・防音対策が必要

鉄製のため、断熱材や防音材をしっかり施工しないと、夏は暑く冬は寒くなりやすいです。

・設置場所に制約がある

大型トラックやクレーンが入れる場所でないと設置できません。前面道路や周辺環境の確認が必要です。

・コストが想定より高額になる場合も

建築用コンテナや内外装のカスタマイズ、基礎工事費用などを含めると、木造住宅より高くなることもあります。

トレーラーハウスのメリットとデメリット

続いて、トレーラーハウスのメリット・デメリットも見ていきます。

トレーラーハウスのメリット

トレーラーハウスは設置や移動の自由度の高さに加え、条件次第で建築確認申請や固定資産税が不要となる点など、多くの実用的なメリットがあります。ここでは、住居や店舗などへの活用を検討する際に知っておきたい代表的な利点を整理します。

・移動・設置の自由度が高い

タイヤ付きのため、ライフスタイルや事業展開に合わせて設置場所を変えられます。

・基礎工事・建築確認申請が不要(条件付き)

車両扱いであれば、建築確認申請や固定資産税が不要。市街化調整区域など建築物が建てられない土地にも設置可能です(設置場所により制約がある場合があります)。

・初期費用・撤去費用が抑えやすい

基礎工事が不要なため、設置・撤去のコストや手間が少なく済みます。

・用途の幅が広い

住居だけでなく、店舗や事務所、仮設施設、宿泊施設など多様な用途に活用されています。

トレーラーハウスのデメリット

トレーラーハウスには設置場所や設置方法により扱いが異なるリスクや、断熱・防音性能の面での注意点、設置環境に関する制約など、導入前に把握しておくべきデメリットも存在します。誤解を避けるために、代表的な課題を事前に確認しておきましょう。

・車両として認められないリスク

設置方法やライフラインの接続方法によっては車両と認められず建築物扱いとなり、法的なメリットが失われる場合があります。

・運搬・移動にコストがかかる

牽引車や、場合によっては特殊車両通行許可が必要で、輸送費用に含めて考える必要があります。

・設置場所や道路事情に制約

大型車両が通れる道路や十分な設置スペースが必要です。

コンテナハウス・トレーラーハウスに関するよくある質問

最後に、コンテナハウス・トレーラーハウスに関するよくある質問として、キャンピングカー、キャンピングトレーラーとの違いを解説します。

キャンピングカーとの違いは?

キャンピングカーは、エンジン付きの自走式車両で、旅やレジャーを目的に移動しながら使うのが一般的です。車両登録されており、普通免許で運転できるタイプも多く、車内で寝泊まりできるように設計されています。

一方、コンテナハウスは、エンジンや車輪がなく、建築物として基礎工事を行って設置するのが基本です。移動はクレーンやトラックで行いますが、設置後は「建築物」として扱われ、店舗や事務所などの長期利用に向いています。

トレーラーハウスはエンジンがなく、牽引車で移動します。設置して一定期間使用することを前提に作られており、ライフラインを接続可能で、広い居住空間を確保できます。

キャンピングトレーラー(トラベルトレーラー)との違いは?

キャンピングトレーラーは、牽引して移動することを主目的とした車両です。設備はベッドや簡易キッチンなど最低限の設備が中心。旅先やキャンプ場などでの短期間滞在が主な用途で、アウトドアやレジャー向きです。

コンテナハウスは、建築物として長期間利用することを前提としています。移動は可能ですが、頻繁な移動や短期滞在には向いていません。

トレーラーハウスは、設置して一定期間住むことを前提に設計されており、住宅や店舗、事務所など多様な用途に対応できるよう、設備や内装も充実しています。

自分に適した住まいの選択をするために

コンテナハウスとトレーラーハウスは、どちらも従来の住宅にはない自由度や個性を持っています。しかし、法律上の扱いや設置条件、移動性、コスト、耐久性などの違いもいろいろ。それぞれの特徴を理解し、自分に合った理想の住まいを実現してください。

“luxury trailer house MOSS”は、ラグジュアリーテントの最高峰MOSS TENTSのDNAを受け継いだ唯一のトレーラーハウスです。移動・設置の自由度の高さや、法的な利点などトレーラーハウスのメリットはそのままに、ハイエンドの居住空間ならではの極上のプライベートリトリートを実現します。温もりある天然無垢材が映えるインテリアデザインに、キッチン、シャワー、トイレには高品質な設備を採用。デザイン性と快適性が両立したラグジュアリーな空間を実現しています。


この記事をシェアする
この記事のカテゴリー

関連記事

  • トレーラーハウスの水回りやインフラ設備について解説

    トレーラーハウスの基礎知識
  • トレーラーハウスのトイレ事情! 仕組みや注意点など

    トレーラーハウスの基礎知識

カテゴリー

人気記事

  • 1

    トレーラーハウスとは?魅力や活用法を詳しく解説

    トレーラーハウスの基礎知識
  • 2

    トレーラーハウス内装の基本とおしゃれな空間作りのコツ

    トレーラーハウスの基礎知識
  • 3

    トレーラーハウスの水回りやインフラ設備について解説

    トレーラーハウスの基礎知識
  • 4

    トレーラーハウス購入で後悔しないための注意点

    トレーラーハウスの基礎知識
  • 5

    コンテナハウスとトレーラーハウスの違いを徹底解説

    トレーラーハウスの基礎知識